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コロナ禍の雇用の調整弁 ジェンダー・ギャップ指数と労働力調査

 ※過去の弊社ブログ記事「労働力調査からみえる現実と新型コロナウイルス感染症」

 

 総務省統計局が2021年4月30日に労働力調査(基本集計)の2020年度(令和2年度)平均結果を公表しました。これをみると、コロナ禍で大きく影響を受けたのが非正規雇用の女性であることがわかります。

 

 近年増え続けていた非正規雇用者数が11年ぶりの減少に転じているのですが、男性が32万人の減少に対して、女性は65万人の減少となっています。コロナ禍の不況下で、まさしく雇用の調整弁の役割を押し付けられた結果となっています。

 

 今年3月30日に世界経済フォーラムが発表した最新のジェンダー・ギャップ指数によると、日本は韓国や中国よりも低い120位でした。国や財界に足りないのはやる気なのか能力なのかはわかりませんが、いずれの数値を見ても日本は男女不平等国であることは間違いない事実です。

 

 このままの状況で良いはずはありません。巷ではSDGsに関する話題が溢れていますが、気候変動ビジネスが大きく取り上げられる一方、ジェンダー平等を達成することが目標に掲げられていることを忘れているのではないかと不安に感じます。ジェンダー平等が持続可能な社会の実現の鍵になることを理解しなければならないと思います。     R.03.05.02