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人知れずひっそりと更新されたハザードマップ

 歴史上初めてコロナ禍での複合災害に対する警戒が始まっています。避難所でのコロナウイルス感染拡大予防対策は手探りの状態です。いまさら感の強い在宅避難要請などは、避難所内の三密を避ける苦肉の策のように感じます。今月16日に公開された下関市の避難所運営マニュアルで一人当たりの居住空間スペースが広げられているのは不幸中の幸いともいえますが、それでもスフィア基準には届きません。

 

 さて上記のコロナ対策を含めたマニュアル公表がこの時期になったことは仕方のないことかもしれませんが、同日下関市の洪水ハザードマップが更新された事実を知る方は少ないのではないでしょうか。市内を流れる綾羅木川、武久川、友田川の浸水想定区域が大幅に広がったようです。しかもそれに伴い、武久会館、幡生宮の下近隣公園、脇之浦町民館が「洪水適合性なし」となり、洪水時の避難所として使用できなくなりました。

 

 浸水区域の拡大は周辺住民にとって極めて重要な情報だと思いますが、6月20日時点では下関市のHPの「防災・災害情報」のページにあるお知らせ一覧に存在しません。ハザードマップの一覧ページまで進むとわかる状態です。これで良いのでしょうか。

 

 近年は行政の情報提供もホームページ上への掲載で済ませる傾向が強く、スマホやパソコンを持たない人たちが取り残される不平等な仕組みに強い懸念を抱いていたのですが、ホームページ上でもわかりづらい情報掲載方法をとる今回のような事案は見過ごすことは出来ません。これでは本来の目的であるはずの市民への情報提供ではなく、責任逃れのために情報提供をした既成事実作り作業ではないかと勘繰りたくなります。

 

 この度のコロナ禍では、無駄なマスク配布や官民癒着を想起させる不透明な事業委託問題などにより行政に対する様々な不満や不信感が噴出しています。責任を取らないための仕事しかしない行政ならば存在価値はありません。      R.02.06.20