今週5月25日に全国で緊急事態宣言が解除されました。4月7日の宣言から約1か月半の間、不要不急の外出を自粛してきた多くの方々にとって、自由に外出ができることの有難さを痛感する日々だったのではないでしょうか。そして移動の自由が基本的人権だと言うことを知る機会にもなったと思います。
多くの人は宣言が解除されれば自由に外出ができますが、高齢者や障害者等の方々は宣言の有無に関わらず外出を制限される状況は変わりません。基本的人権は全ての人にあるはずなのに。
障壁(バリア)とは、多様な人がいることを考慮しない社会によって作り出されたものです。つまり多くの障壁が存在する現代社会は、限られた人にだけ人権が認められる不公平な社会なのです。
外出できないイライラを休業要請に従わない企業や公園で遊ぶ親子にぶつけてしまった人たちは、障壁によって常に移動の制限を受ける人がいることをどう考えるのか聞いてみたいものです。
移動の自由の大切さは、身をもって体験しないと理解できないことかもしれません。ぜひこの苦しい体験を、バリアフリーについて考えるきっかけにして欲しいと思います。 R.02.05.27