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表裏一体

不動産の仕事では物件の特徴を理解することが大切です。

物件の特徴が理解できれば、その価値が自ずと見えてきます。

反対に特徴を十分に理解できない場合は、適正価格を見出すことは難しいでしょう。

 

住まい探しの際よく目にする「閑静な住宅地」と「利便性の良い立地」いうキーワードがあります。

スーパーや駅などが近くにある場所は「利便性の良い立地」ですが、「閑静な住宅地」ではありません。

また、「閑静な住宅地」となるには駅やスーパーから離れなければなりません。

つまり「利便性の良い立地」とは騒音や不特定多数の人の往来がある場所、「閑静な住宅地」とは公共施設等から遠い不便な場所と考えなければなりません。どちらが良い悪いという話ではありません。

それぞれの特徴は表裏一体、トレードオフの関係にあるということなのです。

 

ある人にとっては価値のあることも、不要な人にとっては価値は見いだせません。

不要な人に無理に物件を売ろうとして実際の価値よりも低い価格を提示してしまったり、必要な人に実際の価値よりも高い価格を提示してしまったりする場面を時々見かけます。

不動産の特徴を理解することは、探す人と不動産のミスマッチをなくし、不動産の適正価格による取引につながります。

不動産の特徴を理解することは一朝一夕に出来ることではありません。以前のブログにも書いたように謎解きパズルの様に難しい作業ですが、そんな仕事にやりがいを感じる今日この頃です。  H.30.05.08