ブログ

緊張の緩和 住まいの役割02

 旅行から家に帰ってくると熟睡したという経験はありませんか。旅館の枕が合わないとか、布団の硬さが違うとか、原因は人によって様々あるでしょうが、人間の感覚はとても繊細なものなんだと気付かされます。

 

 そのようにわずかな違いを認識するだけで睡眠の質が変化する人間にとって、慣れ親しんだ住まいから転居することになれば、そのストレスは大変大きなものとなります。健常者だけが生活できるような間取の住まいであれば、健康を害したり障害を持ったりした場合に大きなストレスを伴う転居を強いられることとなります。

 

 こころとからだを休めることは、ひとが生きていく為に欠かせないことです。ひとは慣れ親しんだ住まいに住み続けることで、こころとからだを休めることが出来ます。そしてそんな住まいで自立した生活をする権利は、健常者だけのものではありません。病気や障害を理由に転居しなくてもよい住まいを選択することが、QOL(クオリティオブライフ)の向上につながります。

 

 住まいにおけるバリアフリーの必要性を理解することは、住まいの役割を理解することです。人生100年時代といわれる中で、自宅で最期を迎えたいと考える方も多いそうです。そんな願いを叶える為に、永く住み続けることが出来る住まいを増やしていきたいと考えます。     H.31.02.23