想像力とは、経験や遺伝子的、生得的に規定された枠から自由になるものだと思います。
人は年齢を重ねて経験を積むと必然的に想像力は偏ったものになりがちです。シミュレーション的側面では洗練されていくので、「想像力を伸ばす」、「想像力を鍛える」と表現されます。その反面、失われたり、無視されたりする想像力の側面も存在するのです。
人は無意識に経験に基づいた想像をし、自分という物差しが想像力の足枷になっている現実に気付きません。想像力の本来の力を発揮させる為には、自分自身が経験したことの無い立場や状況がある事を認識しなければなりません。
大人は誰しも子供でした。だから大人は自分というものさしで子供をみてしまいます。純粋に子供が考えている事や置かれている状況を想像出来る大人は少ないでしょう。そして大人は、子供の立場ではなく、親の立場に共感してしまいがちです。今の自分に近い立場の方が想像し易いのでしょう。
夏休みが近くなりました。
大人にとっては大したこと無い経験でも、子供にとっては密度の高い経験となります。
大人としての自覚と想像力を両立させたいと思います。 H.30.07.18