いつの時代も長短問わず将来の予測は難しいものです。
例えばモータリゼーションの進行。
4~50年前の中古住宅には駐車場が1台のみ、また駐車場が無い物件が当たり前に存在します。
今の新築住宅では考えられない事ですが、当時は自動車の普及を予測する事は出来なかったでしょう。最近は庭はいらない、駐車場があれば良いという方も多いようです。
家の外観は更に短いスパンで変化しています。
最近はシンプルでスクエアなフォルムでモノトーンな色調の外観が流行の様ですが、10年位前は明るいプロバンス風の外観が好まれていました。10年、20年後には「昭和レトロ」ならぬ「平成レトロ」が流行るかもしれません。
時代は確実に変化します。しかし人の欲望の根源は変わらない様です。時代が変化すると人は時代に合わせようとします。自動車が増えれば駐車場も増え、一時の流行は必ず飽きられ新しいものへと目移りするのです。
そしてこれから自動車離れが進む状況では庭造りが見直されるかもしれません。家の外観も今までは古く感じた和風のテイストが新しく感じるかもしれません。
変化が起きている事象の背景にある規則性を考え、その規則性をもとに将来の変化を予測する事。統計学と確率論を用いて住宅の未来を考えてみると、不動産の仕事もかなり奥が深いものになる様に思います。 H.30.06.12