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SNS依存症について考えた出来事

 車で移動中、信号が青に変わり発進しようと左右確認をした時のことです。隣の車内の様子が一瞬目に飛び込んできました。帽子をかぶった若い男性が左手に持ったスマホを見ながら、右手でハンドルを操作して発進していくのです。2つの事が気になりました。1つはなぜ車内でも帽子をかぶるのか。もう1つはスマホで何を見ていたのか。

 

 帽子については、その機能を日よけとして考えると車内でかぶる行為は無意味なことです。しかしファッションアイテムとして考えると、車内だろうが室内だろうが必要なものと考えられます。かぶり方はセンスも問われるでしょうから、出かける前に鏡を見て整えてきたはずです。身だしなみを気にする人にとって、一度整えたものを崩す行為はナンセンスです。帽子の意味を考えた瞬間でした。

 

 もう1つスマホで何を見ていたのか。ながら運転は危険な違法行為です。あえてそんな行為をする動機は何だったのか。どう考えても危険な違法行為が許される動機はありません。考えられるのは、人の目が気にならない状況での気の緩み、危険や違法性の認識不足、そしてスマホ依存症です。

 

 スマホが生活必需品となった現代、法整備やマナー形成が間に合わないほどのスマホの急速な普及は、様々な場面でトラブルを引き起こしています。車の運転に限ってみても、飲酒運転同様に事故の原因となるケースが増えています。認識不足や気の緩みであれば、改善は比較的容易かもしれません。しかし依存症の場合はそうはいきません。

 

 これくらいだったら大丈夫という考えは、アルコールやギャンブルなどの依存症にも見られる傾向です。ちょっとSNSを見るだけと思う場面があれば、気を付けたほうが良いかもしれません。特にスマホでSNSをよく利用する方は。

 

 SNSは中毒性が指摘されています。広がるようで閉じられた空間であるSNS。自分の趣味や主張と合致するつながりを見つけられる反面、違う趣味や主張が排除される仕組みがあります。SNSで好きなものに囲まれる安心感や幸福感は、現実社会が面倒で辛いものであればあるほど、SNSに没頭する要因となります。

 

 冒頭の若い男性がSNS依存症であるかどうかはわかりません。やってはいけないことを敢えてしている状況をどう考えるか。SNS依存症について考えた瞬間でした。      R.03.09.17