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新型コロナウイルス感染症による神経障害

 新型コロナウイルス感染症は何が怖いのかがわからない人が多いと感じます。私も強い感染力や肺炎による重症化などとあわせて、臭覚・味覚障害があることを知っている程度です。その臭覚・味覚障害に関する気になる見解を示した記事があります。

 

 「武見基金COVID-19有識者会議」のホームページに掲載されている「COVID-19の主たる障害:神経障害の実態と対応」というタイトルの国際医療福祉大学大学院医学研究科脳神経内科学 教授・米国Neurocritical Care Society 理事の永山正雄さんによる記事です。

 

 今年1月15日に発表されたこの記事では、COVID-19の神経障害についての最新の知見が紹介されています。日本ではCOVID-19に伴う神経障害の認識は低いようですが、海外では入院例の36.4%~85%で認められているそうです。臭覚・味覚障害も神経障害のひとつですが、見逃されやすいCOVID-19の神経障害として急性脳症を挙げられています。

 

 せん妄状態や意識障害、痙攣などが急激に出現するケースで、COVID-19による急性脳症の可能性を指摘されています。そしてある程度治療可能であるにもかかわらず見逃されている神経障害、COVID-19が相当数にのぼる可能性があるようです。

 

 治療可能であったとしても治療を受けられない医療崩壊が現実となった日本の医療現場。新型コロナウイルス感染症も自己責任なのでしょうか。      R.03.05.02