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没後90年記念 岸田劉生展 孤高なる絵画への道

 並木道の落葉に秋の深まりを感じる山口県立美術館において「没後90年記念 岸田劉生展 孤高なる絵画への道」が11月2日より開催されます。開催に先立ち開会式・内覧会に参加して、岸田劉生の数々の作品を堪能することが出来ました。

 

 NHKのテレビ番組「日曜美術館」の岸田劉生特集を視聴して、そこで紹介されていた作品の実物を間近で見るのを楽しみにしていました。恥ずかしながら岸田劉生と言えば「麗子像」のイメージしかなかったのですが、圧倒的な細密描写による作品やありのままの存在に美を見出す哲学的な作品、そしてそれらを超越し悟りの境地に入ったかのような日本画による作品など、様々な技法によるバラエティに富んだ作品を残した画家であることを知ることが出来ました。

 

 重要文化財の2点「麗子微笑」と「道路と土手と塀(切通之写生)」、最近修復作業により制作当時の鮮やかな色彩が蘇った「壺の上に林檎が載って在る」、劉生にとって初めての日本画「七童図」など見どころ満載の特別展です。ちなみに「麗子微笑」は12月8日までの期間限定展示だそうです。また会期中に作品の一部展示替を行うとのこと。

 

 芸術の秋です。貴重な作品に出逢える山口県立美術館へ出掛けてみてはいかがですか。     R.01.11.01