近年あらゆる分野の大企業による不正問題が数々発覚し新聞紙面をにぎわせています。行き過ぎた利益至上主義の裏側にはびこる不正の温床がクローズアップされ、日本経済の先行きに不安を感じる状況です。
しかしこういった状況は、従来の組織を守ることを重視する組織論とは違う、正しいことを行おうとする新しい潮流が大企業の中にも生まれてきている良い兆候ではないかと考えます。戦後の高度成長期を支えたとされる全体主義的な企業倫理に、「No」を突き付けられるほどに民意の熟成が深まっているのではないでしょうか。
大きな組織の中では何が正しいのかを判断することは、とても難しいことかもしれません。戦争への道を突き進んだ戦前の日本を誰も止められなかったように。しかし大企業の不正が発覚するたびに、正しいことを行おうとする気概のある人々の存在を感じ、戦前の日本の様な過ちが繰り返されることはないとだろうと少し安心します。それと同時に、弊社の事業領域においても正しいこととは何かを常に見極めていかなければいけないんだとの思いを強くします。 H.31.04.13