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子どもの教育を受ける権利

 【すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。】日本国憲法第26条より。

 

 政府がその責任において要請した全国一斉休校措置により、教師や保護者などをはじめ様々な方面で混乱が起きていますが、子どもの立場で考える論調が少ないのがとても残念です。子どもにも学習権はあります。憲法で保障された子どもたちの権利が奪われる今回の措置について、もっと子どもたちの声を取り上げて、子どもの立場に立って検証してほしいと思います。

 

 憲法第13条に、個人の幸福追求権は公共の福祉に反しない限り最大の尊重を必要とするとありますが、子どもだけ権利が侵害される今回の措置は、公共の福祉の観点からとても偏りのあるもののように見えます。

 

 例えばインフルエンザによる学級・学校閉鎖は、子どもたちを中心に感染が広がっている事実があるから行われます。しかし今回の新型コロナウイルスでは、子どもたちを中心に感染が広がっている事実はありません。大人たちの集まる場所で大人たちを中心に感染が広がっているのに、なぜ子どもだけ、行動を、学校で学習する機会を、制限されなければならないのでしょうか。

 

 子どもたちの安全を最優先に判断すべきなのは間違いありません。しかし全国一斉休校は人権侵害、憲法違反にあたる可能性も視野に入れ、もっと慎重に判断されるべきだと思います。最大限尊重されるべき学習権を、納得できる説明もなく大人の都合によって有無を言わさず奪われた子どもたち。選挙権のない彼らの声を、国に届けるにはどうしたらよいかを、大人たちは真剣に考えなければならないと思います。      R.02.03.03