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ヨーロッパ絵画 美の400年

 明日より山口県立美術館において「ヨーロッパ絵画 美の400年 珠玉の東京富士美術館コレクション」が開催されます。本日、その開会式・特別観賞会にお招き頂き、約80点の作品を観賞する機会を得ました。特別観賞会では学芸員の方の丁寧な解説で、作品の背景や物語について知ることが出来ました。

 

 16世紀のルネサンス絵画から20世紀の現代絵画まで、それぞれの時代の特徴を表す名画が展示されています。モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、シャガール、モディリアーニ、ユトリロ、キリコ、マグリット、ドラクロワ。皆さん聞いたことのある名前が並んでいると思いますが、山口でこの様な画家の作品を見られる機会はとても貴重です。

 

 個人的に印象的だったのはまずシャガールの「曲馬」。この絵画の前に立つとシャガールの幻想的な青の世界に吸い込まれそうになります。ふとエリック・クラプトンの「Pilgrim」というアルバムにある「Circus」という曲を思い出しました。もう一つ、ミレーの「鵞鳥番の少女」。水辺に集まる鵞鳥の牧歌的な風景とそれを眺める少女を描いたこの作品からは、ミレーの自然と人間への優しいまなざしが感じられます。命あるものに対する深い愛情がとても胸を打つ作品です。

 

 他にもシスレーの「牧草地の牛、ルーヴシエンヌ」で表現された夏の光や、ファンタン=ラトゥールの「葡萄と桃のある静物」の熟した桃の見事な質感など感動的な作品ばかりです。このコレクション展は10月22日まで山口県立美術館で開催されています。是非お見逃しなく。     R.01.09.02